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新版 日本の芸術論 安田章生|古本

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日本の芸術論
著者:安田章生
訳者:ー
発行:東京創元社
発行年:昭和32年 昭和47年16版
寸法;18,8x13,5x2,1cm
状態:ヤケ、シミ、角傷み
スレ、汚れ

(序より一部)

すぐれた芸術論を書くことは、すぐれた芸術作品を作るのと同様に、たいへんむつかしいことである。日本においては、理論的に精細ですぐれているという芸術論はほとんど見いだされず、そのすぐれたものの多くは、すぐれた芸術家が深い体験にもとづいて述べた、感想文風のもののなかに見いだされる。そして、日本の芸術論は、その執筆動機を考えると、大体において、教育論的意味をもって書かれたもの(たとえば、藤原俊成の『古来風体抄』や藤原定家の『毎月抄』のごときはそれであり、技術論を主とした啓蒙的な多くの芸術論は、ほとんどこうした性格のものである)、秘伝を子孫に伝えるために書かれたもの(家や伝統を重んじた中世において、このことはいちじるしく、世阿弥の能楽論はその適例である)、随筆的ないしは覚え書き的性格をもって書かれたもの(鴨長明の『無名抄』や田能村竹田の『山中人饒舌』のごとき)、他を論難する目的で書かれたもの(香川景樹の「新学異見』のごとき)、さらにあるいは、門人や知人が聞き書きしたもの(芭蕉の俳論のほとんどは、この例にあたる)というように、分類することができるであろう。このとき、 たとえば世阿弥の場合は、そのいだいていた芸術論のほとんどすべてを、力をこめて書き残したと見られるが、芭蕉の場合は、その芸術論のすべてが的確に書き残されているとはいえないのである。

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