原典による 社会学の歩み
著者:安田三郎
訳者:ー
発行:講談社
発行年昭和49年初版
状態:函スレ、ヤケ、汚れ
帯傷み
今から二十五年くらい前、日本の社会学界は世界の社会学界とともに、方法論や概念論に重点をおく思弁的な社会学から、社会調査を重視し社会に直接貢献しうる社会学へと、方向転換が行われていた。そして、若い社会学研究者は自由奔放に自分のテリトリーを設定し、確実に成果を収穫した。しかし、ほとんどの研究者は自分の殻の中に閉じこもって、「社会学とは何なのか」について答えようとしない。 私は、社会行動・社会過程・社会集団・社会階層・社会意識・ 大社会・社会変動等の各論の構成から社会学史を編纂すれば、「社会学とは何なのか」を明確に内外に示せるのではないかと考え、この仕事に取り組んだ。
本書「はじめに」より